「岩手町の記憶コレクション」は、
町のみなさんからおよせいただいた古い写真や資料を
美術館ホールで紹介する小さな展覧会です。
今回は、当館芸術監督 斎藤純のルーツにまつわる
写真や資料をご紹介します。
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石神の丘美術館 芸術監督の斎藤 純です。
私の母タミは沼宮内出身です。旧姓は高橋です。
ご年配の方には「石橋」という屋号のほうが通りがいいかもしれません。
高橋家は藩政時代から運送業(馬方)として県北地方の流通を担い、
さらに商家としても発展しました。
「石橋」が崩れることはないと言われるほどの繁栄ぶりでしたが、
三代目百次郎(私の祖父)が昭和23年に51歳の若さで亡くなり、
農地改革も重なって家業の存続は困難となりました。
私は母方の祖父と祖母を写真でしか知りません。
現在、往時の高橋家をしのばせるものとしては、
二代目百次郎が新築して寄進した沼福寺があります。
また、明治24年に東北本線が開通した際には、
沼宮内駅(1万坪)を寄付しています。
このようなわけで、岩手町から当美術館の芸術監督就任依頼があったときは、
これも先祖さまからのご縁によるお導きに違いなく、
恩返しと思ってお引き受けしたしだいです。
就任から早くも5年が経とうとしています。
これからもますます町民のみなさまに親しまれ、
愛される美術館にしていきたいと思っています。
ご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
岩手町立 石神の丘美術館
芸術監督 斎藤 純
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岩手町の記憶コレクション
芸術監督 斎藤 純と沼宮内
?屋号・石橋の人々?
会期:3月1日(土)?4月13日(日)
会場:石神の丘美術館ホール
観覧料金:無料
●展示室では、岩手町の埋蔵文化財を紹介する
「第14回岩手町埋蔵文化財展
北上川上流域の縄文文化?
?岩手町の縄文土器の変遷をたどる?」
を開催します。ぜひあわせてごらんください。