当館が毎月発行している小さな情報紙「石神の丘美術館通信 イシビ」にて連載中の、芸術監督・斎藤純の
ショートコラムをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤 純のショートコラム vol.146
石神の丘美術館〈花とアートの森〉は百花繚乱、1年で最も華やかな季節を迎えようとしています。リニューアル後はラベンダー園が広がっただけでなく、園内で観られる植物も増えました。植物が増えたら、蝶や昆虫類も増えました。私がいちばん驚いたのは、去年、ヒメクロホウジャクを見たことです。
ホウジャクはスズメガの一種で「蜂雀」と書きます。ホバリングしながら長い口で花の蜜を吸う姿は、米大陸のハチドリを連想させます。実は来館された方から「ハチドリがいた」というお話を聞いて、ヒメクロホウジャク発見(!?)となったのです。
蝶の種類も増えましたから、お好きな方にはたまらないと思います。私は恥ずかしいことに蝶も蛾も苦手なのです。でも、ヒメクロホウジャクはかわいいと思いました。
それにしても、虫たちはどうやって〈花とアートの森〉に花々が増えたことを知り、それを仲間たちにどうやって伝えたのでしょうか。不思議です。
花々が咲き、緑が色濃くなっていく中、6月下旬からはラベンダーも見頃を迎えるでしょう。このように自然の中で西野康造さんと三沢厚彦さんの作品を鑑賞できる彫刻美術館は日本でも石神の丘美術館だけです。