当館が毎月発行している小さな情報紙「石神の丘美術館通信 イシビ」にて連載中の、芸術監督・斎藤純の
ショートコラムをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤 純のショートコラム vol.140
9月末に右肩の腱板断裂(けんばんだんれつ)結合手術をし、2週間の入院を経て、現在はリハビリのため自宅から通院をしています。まだ右手が使えない状態です。パラリンピックの感動冷めやらぬ私は、パラアスリートの超人ぶりを再認識しているしだいです。
それだけではありません。脳梗塞で右半身が不自由になりながらも死の直前まで左手で創作を続けた彫刻家・舟越保武が、いかに困難な道を歩んだのか改めて感じいりました。
この機会に(というのも何ですが)、右手が使えなくなったピアニストのためにラヴェルが書いた《左手のためのピアノ協奏曲》、英国のブリッジによる《左手のための3つのインプロヴィゼーション》、バッハのヴァイオリン曲で有名な《シャコンヌ》をブラームスが左手用に編曲したピアノ作品などを聴き、感銘を受けました。
私のリハビリは来春くらいまで続く予定です。ちなみに、この原稿は(まだパソコンのキーボードを操作できないため)スマホのフリック入力で書きました。