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芸術監督のショートエッセイ 石神の丘から vol.125

美術館で毎月発行している小さな情報誌
「石神の丘美術館通信ishibi《いしび》」にて連載中の、
芸術監督・斎藤純のショートエッセイをご紹介します。

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石神の丘美術館芸術監督・斎藤純のショートエッセイ
「石神の丘から vol.125」

私は還暦を目前にスキーに本格的に取り組むようになった遅咲きのスキーヤーです。
冬場の運動不足解消にいいだろうと思って始めたところ、身体だけでなく、心の健康にも高い効果があることを経験し、「もっと早く始めていればよかった」と後悔しました。
それまでに何度かスキーの上手な友人たちに誘われるたびに「あんな寒いところに誰が行くものか」と断りつづけていたのです。
そのころを知っている友人たちは今の私を見て、「別人のようだ」と苦笑します。

今冬は、全国の名だたるスキー場が雪不足で悲鳴を上げている中、安比高原スキー場・奥中山高原スキー場・岩手高原スノーパーク・網張スキー場・雫石スキー場・下倉スキー場などは条件の差こそありますが、営業をしています。
例年ですと日本海側のほうが雪が多いのに今年は違います。

こういうチャンスに自治体(その中心となるのは、やはり「県」ですが)主導で「スキーを楽しめる岩手にお越しください」と全国に発信すればいいのに、そういう素早い対応ができてないのは残念です。

スキーヤーは「スキーができる」とわかれば、全国、どこにでも出かけていくものです。
実際、「埼玉から毎週末通っています」という方に会いました。
これまでは長野のスキー場に行っていたのですが、長野ではまだオープンしていないため岩手に来てみると岩手のほうが近いし、スキー場は空いているし、食べ物もおいしくて「今後はもう岩手に決めます」とおっしゃっていました。

冬の間だけ盛岡市内にアパートを借りて、スキー場に日参しているという東京の御夫婦にも会いました。

このような「お得意さん」が全国に潜在していると思います。

さて、昨シーズン末に私は、日頃の成果を試してみようと思い、全日本スキー連盟(SAJ)の技能検定(いわゆるバッジテスト)の2級に挑戦して、合格しました。
5シーズン目となる今年は1級を目指しているのですが、雪不足のため 「バッジテスト1級対策」の練習がなかなか進みません。

ところが、1日でも多く滑りに行きたいのに、なんとインフルエンザA型にかかってしまい、ほぼ1週間、自宅から出ることができなくなりました。
スキーは趣味だからどうでもいいのですが、岩手町初級文章講座第2回を延期するなど各方面に迷惑をかけることになってしまいました。
この場を借りて、お詫びします。

奇しくも、コロナウィルスが社会問題となっています。
病床からニュースを「他人事ではない」と見ていました。
手洗いとウガイでふせげるそうですので、みなさんもお気をつけください。

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