美術館で毎月発行している小さな情報誌
「石神の丘美術館通信ishibi《いしび》」にて連載中の、
芸術監督・斎藤純のショートエッセイをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤純のショートエッセイ
「石神の丘から vol.79」
新年度になりました。
平成28年度も引き続いて石神の丘美術館の芸術監督を仰せつかりましたので、よろしくお願いします。
石神の丘美術館は独自の自主企画を開催し、年間およそ2万人の来館者をお迎えしています。
その内、1,300余名は町内の小中学生です。
これは町の総人口の10パーセントにあたります。
日本広しといえども、これほどの児童生徒が美術館を訪れている自治体は他に例を見ません。
また、レストラン石神の丘や産直との連携にも力を入れ、企画展ごとにさまざまな取り組みをしています。
これらの実績が認められ、昨年度は「道の駅大賞(東北道の駅連絡会)」を受賞しました。
さらに、旅行情報誌「東北じゃらん」の「東北道の駅満足度ランキング」においても10位にランクインしました。
東北には現在146もの道の駅があります。
その中から選ばれたわけですから、この二つの受賞は、道の駅石神の丘が「美術館のある道の駅」として広く支持されていることを示していると言っていいでしょう。
今年度も石神の丘美術館はユニークな企画展を用意しています。
その第一弾となる岩手国体文化プログラム事業『近代洋画展 明治・大正・昭和-自己の表現を求めて』は、我が国の近代洋画の先駆者が残した美術遺産が勢ぞろいするものです。
その一部の画家を列挙すると、梅原龍三郎、小磯良平、児島善三郎、須田国太郎、東郷青児、中川一政、藤島武二、安井曾太郎、和田英作ら錚々たる顔ぶれで、名前を書き写す手が震えてくるほどです。
岩手国体文化プログラム事業『近代洋画展 明治・大正・昭和-自己の表現を求めて』は4月23日から6月5日までの開催です。
なお、岩手町民の方は2割引きになります。
ぜひ足をお運びください。