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芸術監督のショートエッセイ 石神の丘から vol.64

美術館で毎月発行している小さな情報誌
「石神の丘美術館通信ishibi《いしび》」にて連載中の、
芸術監督・斎藤純のショートエッセイをご紹介します。

なお、過去のエッセイをご覧になりたい場合は、
「美術館通信」コーナーよりpdf形式でご覧ください。

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石神の丘美術館芸術監督・斎藤純のショートエッセイ
「石神の丘から vol.64」

今年も残すところわずかとなりました。
私にとって今年は変化の年でした。大きなできごとが二つあったのです。

一つめは、盛岡復興支援センターのセンター長を退任したことです。
同センターは
2011711日に盛岡市によって開設されました。
一般社団法人
SAVE IWATEが運営を受託し、副代表だった私が「1年間だけ」とセンター長を引き受けましたが、結局、3年間つとめたことになります。

盛岡には東日本大震災で大きな被害を受けた沿岸から700世帯が避難しています。
その方たちの支援拠点として、センターは物資支援を皮切りに、個別訪問や情報提供、学習支援、サロン活動など多彩な支援活動を行ってきました。
これらの活動の成果として、現在までのところ盛岡では避難者の孤立死・自殺といったことが一件も起きていません。
これは特筆すべきことです。
復興にはほど遠い状況での退任でしたが、いろいろな意味で潮時を迎えたのだと思っています。

二つめはオートバイを乗り換えたことです。
復興支援センター長を辞め、ツーリングを楽しもうと思った矢先に
BMWR1150ロードスターが大きな故障に見舞われてしまいました。
小型のオートバイが1台買えるくらいの修理代がかかるため、思いきって買い換えることにしたのです。
死ぬまで乗り続けようと思っていた相棒との別れはちょっとつらいものがありましたが(なにしろ、
13年間で6万キロあまりを一緒に旅してきましたから)、これもまた潮時だったのかもしれません。

新しい相棒は白いタンクのホンダCB1100です。
私のオートバイ・ライフはあと
10年くらいでしょうから、これが最後の相棒となるでしょう。

そんなわけで、冬の一日、来年のツーリング計画をあれこれ考えて過ごしています。

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