毎年春、石神の丘美術館では、
埋蔵文化財の展覧会を開催しています。(主催/岩手町教育委員会)
今年は、「ふるさとに帰ってきた土器たち?」と題し、
岩手町に譲与された、財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターが
発掘調査した際に出土した遺物を紹介します。
今回紹介するものの一部をご紹介します。
■秋浦?・?遺跡
岩手町川口地区秋浦は、IGR岩手川口駅から東へ約1.6kmほどに位置します。
秋浦?遺跡は、東北新幹線開通に伴う、
平成9,10年の発掘調査により、
縄文時代前期?中期の竪穴住居跡約58棟、土坑239基、
土器、石器などが発見されました。
そのうち、この展覧会では、縄文時代中期の土偶を展示します。
秋浦?遺跡は、平成10年の発掘調査により、
縄文時代中期?後期の竪穴住居跡38棟、土坑33基、炉と焼土跡31基、
集石と配石4基、埋設土器7基や土器などが出土しています。
今回の展覧会では、深鉢形土器、壺形土器のほか、ミニチュア土器、土偶、
石鏃、石匙などを展示します。
■黒内??遺跡
いわて沼宮内駅より北西へおよそ8kmの一方井地区上黒内に位置する遺跡。
平成4年の発掘調査により、竪穴住居跡16棟、竪穴状遺構4棟、土坑9基、
土器埋設遺構1基が発見されました。
出土した土器は、縄文時代早期から晩期と広い時代にわたるものが
確認されています。
今回の展示では、次のような縄文時代晩期の土製品などを紹介します。
この土製品は、ちょっと不思議な形をしています。
何の形にみえますか?
カブトムシにみえませんか?
これは、黒内??遺跡から発掘された「甲虫状土製品」です。
縄文時代の人々は、どのような思いでこの土製品をつくったのでしょうね。
このほか、
一方井地区大森の北方1kmの山間部にいちする「どじの沢遺跡」で
昭和23年に故稲村健二さんが発見した
縄文時代の土面と土器も紹介します。
第11回発掘された岩手町の遺跡展
ふるさとに帰ってきた土器たち?
会期:2011年3月12日(土)?4月10日(日)
会場:岩手町立石神の丘美術館企画展示室
開館時間:9:00?17:00 節電のため開館時間を短縮しています10:00?15::00
休館日:3/14(月)、22(火)、28(月)
観覧無料
同時期、ホールでは「玉菜(キャベツ)にまつわる資料展」を開催します。
ぜひ、あわせてご覧ください。