8月から10月にかけて、
美術館工房棟では、工房体験講座「陶芸入門」が行われました。
この講座は、
三田聡子先生(岩手県立美術館 学芸調査員)
平澤春美先生(アシスタント)に教えていただきながら、
全3回の内容を通じ、陶芸の基礎を学ぶものです。
8月29日(日)第1回講座
陶芸についての説明を受けた後、
さっそく作陶に取り組みました。
今回の粘土は、愛知県瀬戸市より取り寄せたものを使いました。
各自、茶碗2個程度をつくるのが目安です。
みなさん真剣に粘土と向き合っています。
器の形が決まったら、「高台」と呼ばれる底の部分を削り、
サインを入れます。
緊張する瞬間です。
第1回目の講座は、ここで終了。
作品は、数日間乾燥させた後、
先生方によって素焼きが行われました。
9月19日(日)第2回講座
素焼きされた作品は、
粘土のときよりもずっと色白な仕上がりです。
今日の講座では、絵付け・釉がけに挑戦です。
海碧呉須、茶呉須・黒呉須・緑呉須・鬼板
5色をつかって好きな絵柄を描きます。
慎重に、けれど大胆に。
やり直しがきかないので、ドキドキです。
草花や風景を描く方があれば、模様やキャラクターを描く方もあり
それぞれの個性が大いに発揮されました。
描いたあとは、釉薬をかけます。
今回は、描いた絵を生かす石灰釉を中心に使いました。
釉薬がかけられると、描いた図柄も見えなくなります。
果たしてどんな焼きあがりになるのか。
期待と不安を胸に、第2回講座は終了しました。
この後、電気窯で本焼きが行われ・・・
10月10日(日) 第3回講座
ほんのりクリーム色の地に、
描いた図柄が渋めの色で浮かびあがった作品たち。
どれも割れることなく完成しました。
今回は、実際に自分の作った器でお茶をいただきながら
参加者それぞれの作品を観賞したり、
先生方の作品を見せていただいたり。
さらに、さまざまな土地で制作されている器、
陶器だけでなく磁器も見せていただきました。
工房体験講座は、全3?5回程度で、
版画(木版、銅板)、篆刻、石彫など
さまざまな技法を学ぶものです。
年に1度ほど開催しておりますので、
次年度もどうぞお楽しみに。
(次年度の内容は、未定です。決まりましたら、美術館サイトでお知らせします)