当館が毎月発行している小さな情報紙「石神の丘美術館通信 イシビ」にて連載中の、芸術監督・斎藤純の
ショートコラムをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤 純のショートコラム vol.141
2021年は石神の丘美術館にとって、とても重要な年でした。すでに2020年に野外展示場の大規模な工事と庭園整備、彫刻の新収蔵品の設置などをすませ、〈花とアートの森〉として生まれ変わりましたが、コロナ禍の影響でお披露目をしないまま年を越すことになりました。そして、2021年6月に正式なリニューアルオープンとなったわけですが、予想以上にコロナ禍が長引いているのは周知の通りです。私たちにとっては逆風そのものです。
ところが、来館者数は記録的な伸びを示し、私たち関係者も驚いています。多くの行事が中止・延期となり、岩手県独自の緊急事態宣言下においては多くの文化施設が休館を余儀なくされました。そういう中で私たちは万全の感染防止策を講じ、来館者をお迎えしました。結果的に予想を超えるたくさんのみなさんに喜んでいただくことができました。
「不要不急のもの」といわれた文化・芸術ですが、人が生きていくうえでほかに替え難い、大切なものなのだと改めて痛感したしだいです。これからもみなさんに愛される石神の丘美術館を目指して努力してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。