当館が毎月発行している小さな情報紙「石神の丘美術館通信 イシビ」にて連載中の、芸術監督・斎藤純のショートコラムをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤 純のショートコラム vol.136
石神の丘美術館野外エリアがリニューアルし、〈花とアートの森〉となって初めての夏です。この時期、たくさんの方に楽しんでいただいてきたラベンダー園はさらに広くなり、新しい散策路もついて、名称も〈空の広場〉と変わりました。
〈空の広場〉で来館者をお迎えするのはラベンダーだけではありません。三沢厚彦さんのシロクマが可愛いお尻を向けています。なぜお尻を向けているのでしょうか。それは姫神山を見ているからなのです。
そして、一面のラベンダーの向う側にも三沢さんの作品であるカモシカが石垣の上に乗っています。このカモシカもお尻をむけています。なぜでしょうか。それは岩手山を見ているからなのです。三沢さんの作品はほかに〈森のさんぽ道〉の2頭のウサギ、〈森のてっぺん(石神山山頂)〉のミミズクがあります。
いずれも木彫から型をとって作ったブロンズ像に三沢さん自身が彩色した作品です。「木彫を屋外に展示して大丈夫ですか?」と言った方がいるほど木の質感が再現されているのが特徴です。