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【企画ギャラリー】COLLECTION+ VOL.1 まなざしのあいのり 4月20日~6月2日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このたび、石神の丘美術館では、当館コレクション(収蔵品)とゲストアーティストの作品をあわせて紹介するシリーズ企画をはじめます。初回となる本展では、当館コレクションより、30点からなる組写真、田村淳一郎《昭和の農村》をとりあげ、ゲストアーティストに増子博子(ますこ ひろこ/1982年宮城県生まれ、栃木県在住)を迎えます。

 増子博子はさまざまな土地に暮らしながら、そこで出合ったもの、その土地に積み重なった事柄をほぐし、そこから得たことを養分とするように作品を制作しています。2020年から2023年にかけては、岩手県葛巻町に暮らし、そこで上高山兼太郎(1926-1988)の木彫り熊と出合い、東北で生まれた木彫り熊の調査・研究の深まりが作品制作へとつながってきました。
 上高山兼太郎の出生地、葛巻町冬部地区は、一戸町生まれのアマチュアカメラマン田村淳一郎が若き日に通い、農村の暮らしと子どもたちの姿を捉えた場所のひとつでもあり、今に残る木彫り熊や写真作品は、昭和の一場面をそれぞれの角度から証言するものになっています。
 一方で、増子博子が制作する作品には、土地に積み重なったものにそっと根をおろしつつ、時を隔て今、それを受け取る増子自身の思考や感情がたゆたうように広がる様がみられ、作品は画面内で成長を続けているかのようにも見えます。

 「COLLECTION+(コレクションプラス)」と名付けられたシリーズ企画の第1弾。足し算のように、あるいは掛け算のように、作品を通じて昭和の岩手県北の暮らしや文化、それぞれの土地や人に堆積したものを見つめなおす機会となれば幸いです。

 

展示内容:
◆田村淳一郎 組写真《昭和の農村》(石神の丘美術館コレクション)
田村 淳一郎 (たむら じゅんいちろう 1937-2012)
岩手県岩手郡一戸町生まれ。中学生の頃より写真に興味をもち、10代後半から本格的に写真をはじめ専門誌などに出品する。平成20年、1950~60年代に出身地の一戸町のほか、葛巻町、岩手町で子どもを中心とした農村の生活の様子を撮影した30枚からなる組写真「昭和の農村」で第14回酒田市土門拳文化賞奨励賞受賞。この作品は、石神の丘美術館コレクション(収蔵品)となっている。

◆増子博子 《滝》ほか近作・新作
増子 博子(ますこ ひろこ 1982-)
宮城県大崎市生まれ。2008年宮城教育大学大学院教育学研究科教育専攻美術教育専修修了。各地に暮らしながら、その土地で出合った事物を探求しつつ制作を続ける。Gallery MoMo(東京)、Cyg art gallery(盛岡)、Studio J(大阪)、リアス・アーク美術館(気仙沼)などで個展を開催。2018年「VOCA 展」上野の森美術館、2022年「IMAをうつす7 人-岩手の現代美術家たち-」岩手県立美術館、「地つづきの輪郭」セゾン現代美術館ほかグループ展に参加。

◆上高山兼太郎 木彫り熊(増子博子の調査による)
上高山 兼太郎(かみたかやま かねたろう 1926-1988)
岩手県岩手郡葛巻町生まれ。冬場の出稼ぎ先で仕事のできない時に木彫り熊を彫り始める。北海道の木彫り熊の影響を受けたその制作は、徐々に岩手の地に棲むツキノワグマのかたちへと変容していく。2020年から23年にかけて葛巻町に暮らした増子博子により調査が進められ、葛巻町だけでなく岩手各地に上高山の木彫り熊が現存することがわかってきた。

 

【関連イベント】

●増子博子アーティストトーク+木彫り熊に触れる、写す
 2024年4月28日(日) 13:30~15:00 
 ・参加をご希望の方はホールにお集まりください(予約不要)
 ・参加は無料ですが企画ギャラリー観覧券が必要です
 ・展示作品についてお話を聞きながら鑑賞後、展示している木彫り熊に触れ、毛並みをうつし取る体験をしていただきます

 

●トークイベント「それぞれのフィールドワーク・土地の歩き方」
 2024年5月19日(日) 13:00~15:00
 各々のテーマで土地を歩き、探り、表現する方々にお話をうかがいます
   増子 博子 (出品作家) 
   髙坂 真 (『のへの』編集人)
   佐藤 嘉宏 (野生動物写真家)
   岩手大学ツキノワグマ研究会 
      聞き手:齋藤 桃子(石神の丘美術館学芸員)
 ・参加をご希望の方はホールにお集まりください
 ・座席数に限りがあり 立ち見をお願いする場合があります
 ・イベント参加は無料です

●関連グッズショップ
 出品作家・トークイベント参加者の関連商品を展覧会期限定で取扱います

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COLLECTION+(コレクションプラス) VOL.1 

まなざしのあいのり
土地の声を聞く、探る、表す 
 
田村淳一郎 増子博子

2024年 4月20日(土)~6月2日(日)
開館時間:9:00~17:00(最終入場16:30)
休 館 日:4/22(月)、5/7(火)、5/13(月)、5/20(月)、5/27(月)

観覧料金:
館内企画ギャラリーのみ 一般300円/高校生以下無料
※野外展示エリア〈花とアートの森〉共通観覧券 一般700円/高校生以下無料
     ・中学生・高校生の方は学生証をご提示ください
     ・20名様以上の団体は2割引
     ・75歳以上の方は5割引(年齢がわかるものをご提示ください)
     ・障害者手帳の交付を受けている方(〈ミライロ〉の提示も可)は無料、介助者1名は5割引

主催:岩手町/岩手町教育委員会/石神の丘美術館/(株)岩手町ふるさと振興公社

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開館時間・休館日

◆開館時間
9時~17時
(入館は16時30分まで)
◆休館日
・毎週月曜日(月曜日が祝日の場合その翌日/臨時開館の場合有り)
・年末年始(12/29~1/3)

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