当館が毎月発行している小さな情報紙「石神の丘美術館通信 イシビ」にて連載中の、芸術監督・斎藤純のショートコラムをご紹介します。
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石神の丘美術館芸術監督・斎藤 純のショートコラム vol.132
開催中の『アイルランド展』(4月11日まで)が好評です。決して広くはないスペースにアイルランドのエッセンスがぎっしり詰め込まれていて、見応えがあります。特に日本とアイルランドのつながりについて、「知らなかったけれど、身近に感じられるようになった」という感想をよく聞きます。
私の「アイルランド愛」は、1982年に冒険小説の巨匠ジャック・ヒギンズの『死にゆく者への祈り』(映画化もされています)を読んで芽生えましたが、それ以前にポール・マッカートニー&ウィングスによる1972年の大ヒット曲「アイルランドに平和を」で種が植えられていたように思います(どちらも北アイルランドの独立闘争を背景にした作品ですが、詳細はあえて触れません)。
独特のケルト文化が色濃く残るアイルランドには司馬遼太郎も特別の思いを寄せていて、『街道をゆく 愛蘭土紀行』という名作を残しています。
本展にぜひ足を運んで、アイルランド女子ホッケーチームをお迎えする心の準備をしておいてください。