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■関連行事として、雪雄子氏による舞踏公演を行います。

「村上善男に捧げる」 舞踏・雪雄子
 日時:2006年7月8日(土)午後2時から
 会場:石神の丘美術館
 観覧無料














村上善男展
―――――――――1950年代を中心に 冷たい計算から熱い混沌へ・・・・・

撮影・稲村彰一(1956年7月)

 1933(昭和8)年盛岡市に生まれた村上善男は、東北に活動の拠点を置き制作を続けてきました。
 村上が美術家として出発する原点は1950年代にあります。岡本太郎著『今日の芸術』との出会い、舞台美術から絵画への転向、二科展への出品と入選、学校の卒業と教員としての生活(1957年〜61年まで、岩手町岩手第一中学校〈現・岩手町立沼宮内中学校〉に教諭として赴任)、多くの芸術家との交流、海外の美術動向が伝えられ日本において前衛美術運動が興隆したのもこの頃のことです。連鎖するように次々と転機に直面し、一人の美術家として世界に向かう気持ちが固まった時期、それが村上にとっての1950年代だったといえるでしょう。内省的、シュルレアリスティックな要素を見せていた作品は、社会的テーマを取り込み、やがて無機的な画面構成へと向かいます。
 当館では、2003年に『村上善男全版画展』と題し、1970年以降の版画作品を展望する展覧会を開催しました。この展覧会では、1950年代を中心とした作品及び、特別出品する1980年代〈津軽期〉の作品との対比によって、村上善男にとっての1950年代を俯瞰しようとするものです。
ホールでは、写真、著書、直筆原稿など資料の展示を行っています。




病の床に臥せていた村上氏は、五月四日突然、不帰の人となられました。
ここに、改めて哀悼の誠を捧げますとともに、ご冥福をお祈り申し上げます。

2006年6月3日(土)〜7月9日(日)
※6月3日は正午より開場

会期終了