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芸術監督のショートエッセイ 石神の丘から vol.77

美術館で毎月発行している小さな情報誌

「石神の丘美術館通信ishibi《いしび》」にて連載中の、

芸術監督・斎藤純のショートエッセイをご紹介します。



なお、過去のエッセイをご覧になりたい場合は、

「美術館通信」コーナーよりpdf形式でご覧ください。





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石神の丘美術館芸術監督・斎藤純のショートエッセイ

「石神の丘から vol.77」






石神の丘美術館ではクラシック音楽に気軽に親しんでもらうために「芸術監督講座《音楽編》」を実施しています。
今月、その第6回を
21日午後1時30分から開催します。

今回は「古楽って何?」と題して、ルネサンス音楽やバロック音楽のドアをあけてみようと思います。

古楽というのは、平たく言うと200年前から300年前の演奏のスタイルを復元する試みです。

私たちがふだん聴いているクラシック演奏は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて急速に発展したスタイルであり、たとえばバッハが活躍していた当時の演奏と現代の演奏では、使用している楽器も演奏上の様式も異なっています。
古色蒼然というイメージもあるクラシックですが、実は時代の要求に応じて演奏のスタイルは変化してきました。

古楽では、いったん絶滅したかに見えた楽器も大活躍します。
たとえばリュート
(ギターに取って代わられました)とヴィオラ・ダ・ガンバ(チェロに取って代わられました)がそうです。
これらは
19世紀半ばには表舞台から姿を消してしまいました。
ヴァイオリンも
(ちょっと見ただけではわかりませんが)細かい改良が施されて今日に至っています。

演奏の習慣や様式の違いについては少し専門的になってしまうのでここでは割愛しますが、「百聞は一見にしかず」というとおり、同じ曲を現代の演奏と古楽の演奏で訊き比べてみれば、すぐに違いがわかります。
言葉にすると、現代の演奏がこってり味なのに対して、古楽はあっさり味です。

20世紀後半に「ナチュラル」とか「シンプル」というキーワードが生活文化のあらゆる領域で広く見られるようになりましたが、古楽もそのひとつと言っていいかもしれません。

この講座ではCDを聴きながら、古楽の世界をみなさんと一緒に楽しみたいと思っています。
聴講は無料です。

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